2014年07月25日

夏のうた、三百曲

IMG_20140628_193111.JPG

永遠に大人げなく
不器用を謳歌するために
今日もぶらさがっている
手の平が、にまい、あわさっている

いったいだれに
たずねたらよいのか
刹那くわたくしに課された
生きるという仕事に
まだあきたりない、この不思議のこと

空から落ちてくるものが
もしも
とちゅうで引き返していったなら
また落ちてきてくれ
と祈るのだらうか
いまはよく、わからないことだ

(『雷と雨による三百曲』より抜粋)
posted by 2/5、地図書きのゆみ at 17:15| 東京 ☀| Comment(0) | 言葉で輪切りにした世界(わ!) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月11日

今日も泣いていい

地下喫茶室.jpg


牢獄に進んで押し乗り二十分
揺らぐる地面に噛む草枕

天竺の鐘つき棒を取り寄せて
はやばや祝う、はらからの老い

雨降りをとめる手はなく泣くままに
やさしき粒の音とりどりの色
posted by 2/5、地図書きのゆみ at 15:59| 東京 ☁| Comment(0) | 言葉で輪切りにした世界(わ!) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月09日

浴室の覇者

roma.jpg

浴室で何が凄いかと問われれば、
無論リンスだろう。
最近は「コンディショナー」という名称で呼ばれることも
多いリンスだが、
「コンディショナー」のやっている仕事の中身というのは
結局のところリンスと変わりないので、
引き続き、「リンス」という愛くるしい呼び名を
此処では使っていくことにしたい。

さて。

そんなリンスだが、
その凄さとは一体何か。

まず挙げられるのは、
「長髪サラサラ効果」だろう。
文字どおり、
長髪という長髪を、
リンスはサラサラにしてしまうのだ。

これは凄い。
常人には真似できない。
私などリンスを知るまでは
洗いたての濡れ髪をサラサラにするなどという
そんな発想すらなかった。
しかし、
もし仮に思いついていたにしても、
独力ではいつまでたっても叶わぬ夢であったことだろう。
試みに家人の髪の毛を自力でサラサラにしようと
浴室で奮闘してみたが、
サラサラの「サ」の字も見ずに、
風邪を引かせて終わった。

リンス恐るべしである。

更にだ。

リンスの凄さはそれだけにとどまらない。

長髪をサラサラにするだけならまだしも、
あろうことかリンスは
短髪をもサラサラにしてしまう!
短くたってお構いなしの底力。
それがリンスだ。
まさか、と思われるかもしれない。
無理もない。
リンスが短髪をサラサラにしている現場というのは
世間ではひた隠しに、無いことにされ続けている。
だが、ここに記した事はれっきとした事実である。
お試しいただければ分かるはずだ。

世のリンスは、

短髪も、

そして長髪も、

分け隔てなくサラサラにする。

いわばリンスはサラサラ界の博愛主義者。
サラサラ馬力のみならず、その内面的にも申し分ない。
リンスは偉大である。

ユーラシア大陸に広大なモンゴル帝国を築いた

チンギス・ハン

フビライ・ハン

オゴタイ・ハン

この三代の皇帝たちはモンゴル帝国史上
特に優れた為政者であり、
こんにちに至るまで称えられているわけだが、
彼ら三人分の功績を束にして比べたとしても
リンスの日々の偉業は
決して見劣りするものではないだろう。

尊敬と畏怖の念を捧げるためにも
リンスの入った容器に
間違ってボディソープを詰め替えたりしないよう
気をつけねば。
リンスの容器にざぶざぶと石鹸液が注がれるなど
あってはならないことだ。

いわんやシャンプーをや、である。







posted by 2/5、地図書きのゆみ at 00:20| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 言葉で輪切りにした世界(わ!) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月10日

夏籠人間模様解読絵巻

ancient.jpg

悩ましきことのつくづく。

ジパングは
四季の国がゆえに
葉月ともなると都市は
砂と石と油の床にずぶと埋まりて
どこもかしこも地獄に似た灼熱が常なり。

殊更に
人の集うところ
人肌くるみたるその温もりども
密に集うがゆえに風神様も力及ばず
微風そよがすに留まりはべりぬ。

目覚めては
山の手電車でついと走れど
内側の気色はさながら蒸した湯屋のごとく
額に汗したる人どもの見苦しき様よ。

湯屋ならば
水を打ち冷ますこともできようが、
人々ひしめき合いたる籠の中では
それも叶わず。

ただ目当ての駅に想いを募らし
気を紛らわせけれど
やがて、
それにも飽き飽きて
籠の内の人々眺め
心平らに過ぐす術を見つけることにす。

額に汗したる男

執刀中の外科医と思うべし。
人命をその手で動かしたる最中。
額を汗でしとどに濡らすも不思議ならず。
持ちたる手拭でそっと雫を押さえてやるもよし。
同じ籠に乗り合わせたるは幸運なり。

座席で化粧に耽る娘

肺呼吸できぬ民。
白粉に見えし粉は酸素の粉なり。
粉末酸素を顔面の皮膚に塗りて
呼吸をす。
紅差すも同じ理なり。
酸素の粉顔から剥がれかかりたる折
生命危うし。
指摘すべし。

眉間に皺寄せたる人

これより土下座に向かう人なり。
地に頭擦り付け許し請う事情あり。
心重く、気持ち晴れぬこと泥の如し。
同情すべし。

にわかに怒り出す人

お殿様なり。
下々の日々の暮らし見物にまいりたまふ。
されど、
その余りの苛酷に身をやつすこと耐え切れず
お忍びの御身もお忘れになりて
籠の中、暑さの渦中に御乱心。
江戸城への乗り換え電車教えるべし。

言葉曖昧聞き取れぬ車掌の声

まだ赤子なり。
言葉よく知らず
舌も思うようには回らぬが
声だけは大人びて野太し。
家計のため里子に出されるも
ろくに食事にもありつけず栄養不良。
不憫極まりなし。


くどくどと身の上話する人、多くは五月蝿し。
よき人の口に出して己が身の上物語る人
極めて稀なり。
されど、
物言わぬ物
物言わぬ人こそ
よく心の眼を凝らせば雄弁に口上す。
その言葉聞くべし。




posted by 2/5、地図書きのゆみ at 11:54| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 言葉で輪切りにした世界(わ!) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月29日

唇に火炎使い

fire2.JPG



まんげつ

くちびる から まんげつ

ゆび  のさき に  火炎

ほのお

かわも 
にはひらひら とうすっ ぺらな月光の浮かぶ
みずに溶けたりんかく線はよいかげんにゆるんでいる




 そこ と  



 の さきと

こ ちら がわと   こ   の 

                         さき
               

                と


これからとこんじょうときしかたとゆくすえとうわごととうわのそらとうしなうときえうせるとぜんぶあるとぜんぶないとぜったいとふかくじつとしんじつとしんじじつとでまかせとうそはっぴゃくとあいとしとあといとしととりかえしがつかないくらいくらくとめどなくとどめなくしてほしくて みなもみなもみなもみなもみなもみなもみまもむまもみまなこのうえみなもみなもみなもみなもみなもみなもみなもみまもむまもみまなこのうえみなもみなもみなもみなもみなもみなもみなもみまもむまもみまなこのうえみなもみなもみなもみなもみなもみなもまなこのうえみなもなまえをつけてみたのみなもともみまもむまもみまなこのうえみなもみなもみなもみなもみなもみなもみなもみまもむまもみまなこのうえみなもみなもみなもみなもみなもみなもみなもみまもむまもみまなこのうえみなもみなもみなもみなもみなもみなもみなもみまもむまもみまなこのうえみなも       


 みなも 



    
ただよってひょうりゅうしていますいまが

ひょうりゅうしています  いまが


ばらばらにかいたいしてみせている

つるつる

すべっていくみずのながれがこのせかいを

だれのために?

かいたいして、みせているのか

しっているひとはいませんか

おしえて、くれるひとはいませんか

しんせつなこころねは

たいせつなときにとっておいて


いまはただ
くちびるから
おちてくる
いみのたき
そのみなもに
うかびながれる
まんげつの
しょうたいを
つかみとりたくて
ひっしな
このゆびさきに

ほのおを

かたちないみずをすべて
やきはらうだけの
かえんつかいを
ここへよんで

だれか

このゆびに
ひばしらを
しゃくねつのはなを
さかせる
そんなわざをしりませんか
しるひとがいましたなら

どうか

くちびるに
つきつけて
どうしてもしりたいの
たとえるならいのちだとか
そんなものを
ひばしらの
ねんりょうに
かえるわざを

だれか














posted by 2/5、地図書きのゆみ at 13:54| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 言葉で輪切りにした世界(わ!) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする